熱き傘寿野郎の世相糾弾日記
豪雪に思い出す昭和38年
この数日日本海側は豪雪のニュース、新潟に住む義弟に電話すると毎日屋根の雪下ろし大変と聞く。 まだ定年直後健康体であり北国生まれ慣れたもので、低温乾燥した雪が天候回復し湿雪に成らない内に下ろすのがコツと聞く。
長期予報では温暖化、暖かい冬と気象庁は予測、カナダのオリンピック会場では暖かく雪不足とか。 気象条件は全く良く判らないが山の懐に戴く豪雪から日本の四季が始り豊かな水源の源泉となる。 温暖化夏の渇水の為にも冬の降雪は絶対に不可欠な事ではないでしょうか。
喜寿野郎、豪雪と言えばもう半世紀前の昭和38年1月~2月にかけての北陸地方豪雪を思い出す。
名古屋の会社で営業北陸担当の時代、出張中サンパチ豪雪に福井で遭遇、駅近くの旅館と福井駅を3日間往復、列車の開通を待った事を思い起こす。
その時雪は目前で今往ったラッセル車の後、線路が見えなくなる、その速さに何時になると汽車は来るか心細く我慢して見ていた。 それから半月後武生市の取引店での出来事も一生忘れられない思い出!
ここも凄い豪雪地帯、商店街のアーケードをマタギ、2階の窓から訪問する。山間地では聞いたことが有るが生まれて初めて「軒先で靴を脱ぎお邪魔する」凄い経験をしたものです。
この取引先金払い悪く歴代の担当のガン、小生は「将を射んとせば馬を射よ」何時もオーナーは相手にせず店の看板婆さんを相手に火鉢にあたって四方山話をして帰るのが日課。焼き芋・今川焼・を何時も二人分買って行く。
当然出張手当の小遣いの中でではこれぐらいしか買えない。
取引有って仕入先に金を払う事は当然でも、息子の行状は母親が一番知っている事で、どうすれば金を取るか、オバーさんの前で切り出す機会を狙っての交渉、この豪雪後何処も屋根の雪下ろしに苦心しいた時、賭けに出て「オーイ屋根の雪下ろしをするが、終ったら下の桁¥1.まで全額払うか!」「オバーちゃん止しなさい貴方の様な都会育ちの人ではムリ!」息子は「面白いヤッテ見よ!・出来たら払ってやる!」「判った!今からやる!終ったら耳を揃えて現金で用意しろ!今から銀行に行って下してコイ!」・・・・
それから長靴を借り、下着一枚になり約3時間の奮闘完全に瓦の屋根が見えるまで完遂!夕刻オバーちゃん「お風呂に入りなさいよ」「ありがとう・今なら名古屋まで帰れるから帰る」と言ってあえて現金で戴き凱旋将軍気取り。当然給料の10倍以上の金まず宿直を起こして金を会社に預けで帰宅、風呂屋に駆け込み一日が終わる。
見た目には大した雪には見えないが黒い瓦の上ではほとんどドボドボのシャーベット状態でスコップ一杯は持ち上がらない重さを初めて知り「シマッターとても自分一人では無理」と感じても下からカラカイ半分で「出来っこないから止めないか」と声が掛る。「ああー心配ないから早く銀行に行け!」とカラ元気で答える。
この一件は若さから歴代不良取引先から金を取ってくる快感をやり遂げる為にには止める訳にはいかなかった。
翌日経理・営業両課長「オーイこの金如何した?」平常心で「集金してきました」「どうやって取って来た?」「いや払ってくれましたよ!」「払うはずのない店お前立て替えたのか?」「こんな多額の金立て替えることは出来ませんよ。マーアー払ってくれたから良いじゃありませんか」・・・・・
この後は返事ぜず。「仲間先輩はお前何か裏が有るだろう?」・・・・一切誰にも語らず・・・
担当交代の時福井県取引先から支店長に異動させない事を訴えられたが。小生にとって痛快、若かりし時代の良き思い出と、初めての豪雪経験の一コマでした。
自己分析 典型的B型人間。今でも血液型は変わりませんね!
写真・50年前のハーフサイズでボケ有り、普通ホームの中までラッセル車は除雪はしないが、この時は通った後あっと言う間の積雪。上左駅構内屋根重みで落下。3日間撮影した記録。良く残って居ました。
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