ファーミガとウィルソンの2人は今回もウォーレン夫妻を好演。さらに、霊の標的となるジャネットを演じた13歳のウルフの熱演には誰もが驚くだろう。
「彼女はまさに発見だった。若いのに演出意図もきちんと理解して、微妙なニュアンスを演じきったし、共演者に合わせて微修正もできる。あの子は大物になるよ」と満足そうだ。
椅子がひとりでに動く。誰もいないのにドアが乱打される…。さんざん見てきた場面のはずだが、ワン監督が撮ると、恐怖に飛び上がってしまうのはなぜか。
「いつ仕掛けるかのタイミングがすべてで、やり過ぎは禁物。仕掛けるときは、見たこともない動きをさせないとだめだ。それと、俳優の反応はカットを変えず、同じ画面の中で怖がらせる。そうすると、観客は一緒に震え上るんだ」
ワン監督にとってホラーの魅力とは何だろう。
「他のジャンルに比べ、カメラワークやサウンドなどで、斬新で複雑な技術をいくらでも盛り込めるし、観客も待ち望んでいる。ホラーを低俗なものと決めつける人がいるのは残念だね」と語った。